対面授業で先日期末テストが行われ、担当していた30数名分の答案用紙が提出された。初めて試験の採点をした。
みんなよくこんな難しい言い回しの文章を読むなぁと感心。私の外国語の理解度と比べると雲泥の差だ。アルバイトもしながら勉強して大変だろうな。
それにしても、漢字の読みの問題で長音を間違える回答が多い。やはり外国人には日本語の特徴でもある長音は苦手なようだ。「台風」を「たいふ」、「代表」を「だいひょ」と書いたり。でもこれだけ頑張っているんだから、0.5点くらいあげようかな。僕は妻に話しかけた。
「ねぇ、例えば、漢字の読みの問題で、『たいふう』を『たいふ』って書いてたら、おまけして点数あげたりとか考える?」
すると、普段「んー、そうだねぇ…」とか言って、あまりはっきりした返事をしない妻が即答した。
「だめでしょ。ちゃんと正しい日本語教えなきゃ」
はい、ごもっともです…。ぐうの音も出ない。
そういえば、日本語教育能力試験の勉強の時に勉強したなぁ。採点の時の心理的歪みの種類について。例えば、①きれいな字を見ると点数あげたくなる「後光効果」、②真面目な子だと固定観念が入って点数が甘くなる「ラベリング効果」、③出来の悪い答案の後にちょっといい回答が出てくると点数盛りたくなる「系列効果」、④全て普通に見えてきて点数が平均に集まってしまう「中心化傾向」、⑤個人的感情が入ってひいきとかしてしまう「寛容効果」、⑥語学が下手な自分を基準にして点数サービスしたくなる「対比誤差」、など。
今の自分、ばっちり「対比誤差」だね。。。しっかりしなきゃ。
妻が言った。
「のばす音(長音のこと)って、外国人には難しいんでしょ。『暴風雨』とか読むの難しいんじゃない?」
奥さま、冴えてます。そのとおりでございます。
長音も含めて、外国人学習者が苦手としている部分は、特に丁寧に教えていかないといけないな。反省。
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